大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックは、鼠径ヘルニア(脱腸)の日帰り手術を専門とするクリニックです。
鼠径ヘルニアは男性の3人に1人が発症する可能性があると言われており、比較的ありふれた疾患です。鼠径部の筋肉に穴が開くことにより、臓器が脱出して鼠径部が膨らみます。
脱出した臓器が戻らなくなることを『嵌頓』と呼び、これを予防することが鼠径ヘルニア診療の第一義です。鼠径ヘルニアは、一度発症すると悪化する一方であり自然治癒することはなく、治療には手術が必要です。メッシュと呼ばれる医療用のシートを使用し、筋肉に開いた穴を塞ぐ方法が標準治療として行われています。
鼠径ヘルニアは、恥ずかしい、忙しい、といった理由や、患者さまに応じて特に症状がない場合もあり、自己判断で放置する方も少なくありません。鼠径ヘルニアの日帰り手術は従来より病院やクリニックで行われてきましたが、鼠径部切開法(鼠径部を4-5cmほど切開して行う方法)が主流でした。
近年、鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡手術の普及、さらには麻酔の進歩に伴い、腹腔鏡手術を日帰りで安全に行うことが可能となりました。
当院はJR大阪駅徒歩3分の大阪都心に位置し、お仕事を休みにくい患者さまや、どうしても入院が難しい患者さまなどに選ばれて関西一円よりご来院を頂いております。
当院で第一選択として行う手術方法は、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)という手術方法です。5mm程の切開創3箇所より二酸化炭素を用いて気腹し、腹腔内よりメッシュを用いて筋肉の穴を塞ぎます。
手術時間は50分程度、出血量は少量です。この腹腔鏡手術は鼠径部切開法に比べ、傷が小さく痛みが少ない・早期の社会復帰に適している・両側鼠径ヘルニアを同時に治療可能、などといった特徴があります。
麻酔は全身麻酔に神経ブロックを併用しており、麻酔科専門医が麻酔を担当致します。
初診で来院された患者さまに身体診察・腹部超音波・場合により腹部CTを行い、鼠径ヘルニアの診断を行います。
当院での治療をご希望される患者さまには、血液検査・心電図・呼吸機能検査・胸部レントゲン・心エコー(65歳以上の患者さまのみ)を行い、耐術能を評価します。手術可能と判断した後に手術説明と手術日の日程調整を行います。
手術当日は手術後に約2時間ほどの経過観察の後にご帰宅頂きます。クリニック滞在時間は4時間程度です。術後1〜2週間後に診察を行い、問題がなければ終診となります。
令和4年8月2日に開院し、令和6年10月末までに1,375件の手術を行いました。
全ての患者さまに日帰りにてご帰宅を頂き、重篤な合併症を認めておりません。
令和6年以降は手術枠を増設し、月70件以上の手術を実施しています。